「天空の花畑」志々島 見ごろは5月まで
こんにちは! 香川県広聴広報課です。
春がようやく訪れ、花々が咲き誇る時期になりましたね。
最近の陽気に、「花でも見に行こうかな?」と考えている方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方にお知らせしたいのが、香川県の「天空の花畑」です。
「天空の花畑」は、香川県の西部にある、志々島(ししじま)と言う、周囲4㎞の小さな島にあります。
定期船で行く必要がありますが、「わざわざ見に行く価値がある」と、多くの方が訪れます。
山の一面に花が咲き誇り、おおむね3月から5月まで様々な種類の花が楽しめます。
まずは写真でご紹介したいと思います。
(※写真はいずれも過去のものです)
花の種類・見ごろ
シバザクラ(3月中旬~4月中旬)
キンセンカ(3月中旬~4月中旬)
ネモフィラ(3月中旬~5月上旬)
マーガレット(4月上旬~5月下旬)
ナデシコ(4月中旬~5月中旬)
あじさい(5月中旬~6月上旬)
青い空と海を背景に、美しい花々。本当にフォトジェニックな風景で、非日常という言葉がぴったりですよね。
志々島は、古くから「花の島」と知られていましたが、実は過去に一度、花の栽培が完全に廃れてしまったことがあるんです。
花畑を復活させたのは「髙島さん」ご家族。ほとんど自分たちの力で、「天空の花畑」をつくり出しました。
花畑を復活させた髙島さん家族
志々島は、かつて花の栽培が盛んでした。花畑が島の全体に広がり、「花の島」と呼ばれていました。
しかし、島の人口は減り、花農家もいなくなってしまいました。
最後の花農家だった髙島孝子さんも、夫を亡くし、花づくりをやめ、元気をなくしていました。
そんな孝子さんを元気づけようと、動いたのが息子の直宏さんでした。
直宏さんは妻の千鶴さんと、8年ほど前(2017年ごろ)から、少しずつ荒れてしまった畑に、花を植え始めました。
今では全国的な知名度を誇る「天空の花畑」ですが、復活までには多くの苦労がありました。
直宏さんが振り返ります。
「ここは重機も上がれない場所なので、電気や水道を自分たちで引き込みました。肥料や道具も担いで坂を上りました」
また、訪れた人が楽しく過ごせるようにと、子どもたちが遊べる木製ブランコや休憩所も整備しました。
今では、孝子さんと親子3人で、毎年たくさんの花々を植え育て、私たちの目を楽しませてくれています。
母親の孝子さんは言います。
「息子たちと一緒に花を育てることができて嬉しかったし、心強かった。今は年も取って体力にも不安はあるけれど、訪れた人たちとお話をすることが日々の楽しみになっています」
すっかり人気スポットとなった「天空の花畑」。その一方で、人口が減り続けている島の現状もあります。
直宏さんは次のように未来を展望します。
「今は島に仕事がないので、移住して生活するのは大変です。まずは訪れた人に志々島の良さを知ってもらいたい。特に、志々島出身で今は遠くに住んでいる方や、おじいちゃんおばあちゃんなど自身の家族が島にゆかりのある方に来てもらい、島への想いを強くしてもらえればうれしいですね」
志々島data
・自治体:香川県三豊市
・島の人口:19人(令和5年4月時点)
・島の面積:0.74㎢
・アクセス:三豊市詫間町の「宮の下港」から定期船で20分
・島内の交通手段:徒歩のみ
・問い合わせ先:三豊市観光交流局 0875-56-5880(火曜休館)
粟島汽船株式会社 0875-83-3204
志々島の見どころマップ
※この記事は、香川県広報誌「みんなの県政 THEかがわ」令和5年4月号の「島特集」を修正したものを基に、三豊市の広報誌「広報みとよ」令和5年5月号の内容を加えて制作しました。
参考サイト
志々島の詳しい情報や行き方などについては、次のサイトをご覧ください。
三豊市観光交流局ホームページ(志々島)
香川県広報誌「みんなの県政 THEかがわ」令和5年4月号
三豊市の広報誌「広報みとよ」令和5年5月号